大工の手でよみがえる古民家
正田さん
こちらがリビングですね。
四部屋畳と玄関土間になっていた所です。
奥の畳は当時あった雰囲気をもう少しキレイにして残した形ですね
もし家編集部
以前は玄関からそのまま台所、和室に行くような感じでしたね
正田さん
そうですね。
ここにあった玄関扉を開けて入ると石があって和室に上がっていくという間取りでした
もし家編集部
当時は工事中だったので何もなかったんですが、それがこうなったんですね!
正田さん
古民家はこういう大引天井になっていて、この梁をそのまま活かしてあげて。
梁も汚れていると薄汚なく見えるんですけど、大工が洗ったり拭いてあげたりすると結構きれいになるんです
もし家編集部
本当ですね!
100年くらい経っているのに、メンテナンスですごくきれいになるんですね!
フローリングと和室、新旧建具の一体感
正田さん
古民家は段差の問題が出てくるんですけど、難しいのは高さを合わせようとすると他のところで段差が大きくなったりする。
今回はお施主様と相談しながら、畳コーナー的にも使えるようにということで、腰掛けくらいの高さをとりました
もし家編集部
腰掛けにちょうどいいですね!
正田さん
ちょうどいいくらいでここからTVが観れるというね。
足下は檜の梁を被せてます
もし家編集部
ちなみに床は何の木なんですか?
正田さん
床は胡桃の板かな。
若干個性はあるんですけど古民家には合う木だと思います
正田さん
元々あった客間を使って畳コーナー的な感じにしてます。
書院の欄間とか「組子」というんですけど、なかなか今は作れない、というか作れるんですけど職人さんがいないので貴重なんです
もし家編集部
そうなんですね
正田さん
お施主様が元のお家の雰囲気とか、あるものは上手く使って欲しいという事で、建具は使わせてもらっています。障子はまだ張り替えてない所もあるんですけど、張り替えてあげると凄い馴染むというか
もし家編集部
これらだって100年近く前からあったものなんですよね
正田さん
これも当時のままですね。こういう良いものを使われてたら、また50年後100年後でも愛着を持って使えるんですよ。
今時の既製品でシート張りとかになると、どうしてもシートが外れてきたりするんですけど。
細かいところなんですが、うちのコーディネーターがこだわったのが、ラインを揃えて建具を入れようということ
もし家編集部
建具上部の横のラインですね!
正田さん
「ぜひこれを!」と言って(笑)。
ちょっとしたこだわりがあるじゃないですか。パッと部屋に入った時のデザインでイメージが変わってくる
もし家編集部
確かにこれによって畳コーナーとリビングの一体感がありますよね
正田さん
畳の所は一段段差をあえて付けましたが、ダイニングキッチンとリビングはバリアフリーで。玄関からは和室以外全部バリアフリーですね