大事なのは住む人の動線! 女性設計士が提案する和モダンの家│ 新社屋訪問(前編)

木の温もりがあふれる和モダンの住まいを数多く施工している倉敷の工務店・木絆(きずな)。今回は同社の新社屋を「もし家編集部」が訪問!女性設計士による、女性目線の住みよい動線を意識した家づくりについて、施工例を交えながらお話していただきました♫ 記事と動画、どちらでもお楽しみいただけます。

取材日:2020年9月24日

守屋さん

木絆の一級建築士・守屋です。無意識でも細やかな配慮ができる女性ならではの視点で住まいをご提案している弊社の家づくりを、実例を見ながらご紹介していきます。

モデルを兼ねた和モダンな新社屋

気遣いが行き届く女性目線のお家づくりとは

新築されたばかり!木絆の新社屋
一級建築士でもある木絆の守屋さん

もし家編集部

今日は木絆さんにお伺いさせていただきました。よろしくお願いします!
まず、木絆さんってどんな会社か、ご説明いただいてもいいですか?

守屋さん

倉敷で、母体は夫婦でやっている会社です。22、3年ぐらい前に設立をして、最初は本当に小さい仕事からコツコツやっていて、今は木造の家を丁寧に作ることをモットーに、年間6棟ぐらいを目標にやらせていただいています

もし家編集部

一棟一棟、本当に丁寧にやっていらっしゃる、という感じなんですね。
お伺いしたかったんですが、スタッフさんが女性だけという風に聞いていまして

守屋さん

そうなんですよ。まあ、社長は男性なんですけど(笑)それ以外は女性スタッフなんですね。たまたまなんですけど、来てくれたのが女性でして。
やっぱり気遣いというか気配りが素晴らしくて。みんな結婚していて主婦なんですけど、ママ目線だったり、主婦目線だったりっていうこともあるのかも

もし家編集部

それはいいですね!

守屋さん

私が何にもしなくても、朝からすごい掃除をしていたり、誰かが来たらさっとお茶を淹れてくれたりとか

もし家編集部

僕もいただきました(笑)

守屋さん

あと、私が疲れたなと思ったらお茶淹れてくれたりとか。みんなが普段から気配りができる感じの雰囲気にはなっていますね

もし家編集部

やっぱり気配りのできる女性が集まっていると、できてくる家っていうのも打ち合わせの段階からちょっと違ってきますか?

守屋さん

そうですね。打ち合わせをする時、うちのスタッフも一緒に話をしたりするんですけど、例えばこういう水栓金具だったら「水が垂れて実はメンテナンス大変ですよ」とか、普段自分が困っていることなんかをアドバイスできたりするので、そういう打ち合わせの時にも活用されています

守屋さん

あと建築中もやっぱり、現場に行ったら結構ゴミが出たりするじゃないですか。それも外を回って釘を拾ったりとか、室内を掃除したりとか。窓が汚れていると思ったら、すぐ拭いてくれたりとか。そういうのが自然に身に付いているかなとは思います

もし家編集部

やっぱり家の中で一番家事をされることが多いのは女性じゃないですか。その目線で家の提案もされるとなると、普通はなかなか見落としがちな、気づかないようなところにご提案が入ってきたりするっていうことなんでしょうね

守屋さん

そうだと思いますね。「女性目線で設計されていますね」と、お客さんからも言われたりするんですけど、女性目線ってなんなのかなって自分も考えた時に、やっぱり家族の中で役割的に、生活するのに具体的に細かいことを考えている人っていうのが、多分女性目線っていうことなのかなと思いました

もし家編集部

例えば、どんなことですか?僕なんかはやっぱり家事とか、申し訳ないけど本当にしなくてですね。例えばこんなところとかっていうのがあれば、教えてもらえると

守屋さん

家建てる時に考えてもらいたいのが、日常生活をちょっと振り返ってもらいたくって。例えば、仕事から旦那さん帰ってきて、お食事までにどこで何をしていすかって、ちょっと考えてもらいたいんですよ

もし家編集部

なるほど。そうですね、僕は家に帰ったらまずリビングに行って、ソファに座ります

守屋さん

ソファに座る。で、ソファに座ったらテレビとかやっぱり観ますか?

もし家編集部

そうです。テレビが正面にあるので、テレビとスマホを持って、スマホ半分、テレビ半分みたいな感じで、ご飯ができるのを待っている感じですかね

守屋さん

ですよね。そういうご主人もおられるし、あとは帰ってきたらもう飲まずにいられないってなって、奥さんが作ったおつまみとかをダイニングテーブルでずっと飲んでる人もいるし。逆に自分の部屋に篭って何かしたいて言う人も多分いるじゃないですか。だから行動によって、リビングに座るっていう方はリビングが居心地がよくないとダメですよね。奥さんがガチャガチャと食器洗っている音とかがするのって気にならないですか?

もし家編集部

僕は気にならないですね

守屋さん

でしたらOKですけど、それが気になる人だったらちょっとリビングからキッチンを離す必要もありますし、ダイニングテーブルでずっと飲んでる人はダイニングをメインにしていくっていう必要もあるかなと思います

もし家編集部

女性目線とか、そういうことだけじゃなくて夫婦の関係性や、旦那さんの性格にもよるということですね

守屋さん

そうです、そうです

もし家編集部

今、すごく意味がわかってきました!

守屋さん

だから奥さんにも色々あって、子どもが勉強しているのを家事とかしながら見たいっていう人には、キッチンと子どもが勉強するところは多分近くにないといけないんですよ。
逆に、キッチンで料理している時は話しかけないでほしいというか、篭りたいっていう人もいるんですね。そうしたらキッチンはオープンタイプじゃなくて、ちょっと控えたところに置くとか

もし家編集部

なるほど

守屋さん

改めて自分たちの普段の生活を考えてもらうと、ただ写真で見て「こんな広いリビングいいね」とかで走ってしまうと、自分たちに合ってないっていう事になってしまいます

もし家編集部

憧れるのって結構自分たちが今持っていないものに憧れるから、それを選ぶのは確かに危険そうですね

守屋さん

危険だと思います。特に、結婚して長いとか、独身が長くて結婚するとかってなったら、割と自分のペースができているから、多分変わらないと思うんです、あんまり。だからそれを夫婦でみてもらって、食事までの間何をしているか、食事してから寝る間、自分たちがどこにいるかとか、例えばお風呂は子供と一緒に入るけど、それをどうしたら素早くできるかとかね。そういう普段の生活の流れを考えてもらいたいかなと

もし家編集部

家の提案をされる前に、先ほど聞かれたような生活スタイルみたいな話って、必ず聞かれるんですか?

守屋さん

そうですね。やっぱりそこを聞かないと、ただ単にハコモノだけに走ってしまうじゃないですか。そうすると後で、収納が足りなかったとか、すごい動線長くてだめとかね、色々ありますよね。だからやっぱりそういうところを地道に一緒に考えないと。私だけじゃ考えられないのでご夫婦にも参加してもらいたいって感じですかね

もし家編集部

以前、男性の設計士の方とお話ししたことがあるんですけど、生活スタイルも聞かないわけじゃないのですが、どちらかというと絵柄から考えていく感じでしたね。やっぱりそれって、設計される方の特徴によってもかなり違いますよね

守屋さん

違うと思いますね。男性の方って、かっこいい家ってすごい憧れるから(笑)。ご自宅、かっこいいですか?

もし家編集部

かっこ良くしたかったので、そうしましたね

守屋さん

男性主導だと、どっちかっていうとデザイン重視になりますね

もし家編集部

そうですね。なので進め方が違うような気がしました

守屋さん

違うと思います。外のデザインからするっていう方もいるし

もし家編集部

外観決めて、窓の位置とかから決めていくみたいな。どっちかっていうと建築家タイプみたいな感じですかね

守屋さん

それはそれで素敵なお家ができるのでいいなとも思うんですけど、自分にはできなくて(笑)。だから自分の生活スタイルを考えると、憧れはこうなんだけどこっちがいいよっていう家を勧めたいと思っています

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