真面目にひたむきに古民家を未来へ繋ぐ。古民家再生住宅|施主邸ルームツアー(後編)&社長インタビュー

改修工事が完成したばかりの古民家を見学した「もし家編集部」。古民家再生を多く手掛けるなんば建築工房は、その提案力・技術力はもとより、古民家と住まう人への真摯な思いにあふれた会社でした!動画と記事でぜひご覧ください。

取材日:2021年3月20日

正田さん

【今回の社長さん】
なんば建築工房の正田です。
昨年取材をしていただいた、工事中だった古民家再生住宅が完成いたしました。お家の持つ歴史とお施主様の思いを大切にし、次の世代へも繋いでいける住まいに生まれ変わりました。ぜひ前回の取材時の様子と比べながらご覧いただければと思います。

※当取材は感染症予防対策をした上で行なっております。

住む人の使いやすさにとことんこだわる

正田さん

リビングの鴨居のところがちょうど畳の6帖の位置で、階段側が玄関があったスペースですね

正田さん

畳と土間だったところをフローリングで高さを合わせてます。そこに一つのデザインになっているんですが、階段を設置させていただきました。
昔の階段ってはしごみたいな感じで上がっていくので急なんですよね。お施主様が登りやすい階段がいいなということで、段数を増やしたりして少し使いやすいようにしています

もし家編集部

勾配をなるべく緩くするためにも、ですね

正田さん

これがストリップ階段といいます

もし家編集部

踏み板の間が抜けていないと空間的にも狭く感じたりもしますね

正田さん

狭く感じたりもしますね。
ちょうどうちの倉庫を漁るといい欅があったので、それを使ってます。
段板は全部欅ですね。側の板は檜を使っています

もし家編集部

檜は硬めの木なんですか?

正田さん

檜はどちらかというと柔らかめなので、加工がしやすいんです。踏むところは硬い方が傷がつきにくいっていうことで欅にしています

角を落とした優しい手触りも職人さんの気遣い

正田さん

これも欅で、うちの大工がちょっと遊んでまして触ってもらったらツルツル感が満載です

もし家編集部

角を取ったデザインになってますね

正田さん

角をとると見た目に柔らかくなったりするので、ちょっとした職人の気遣いで階段を降りてきた時に握る場所、触る場所っていうのがわかって、こういう風にちょっと加工をしています

もし家編集部

職人の手仕事、遊び心ですね

正田さん

この辺りは細かい指示を出すんじゃなくて、職人が使う時に実際にこれがいいんじゃないかと、お客様と「ここにはこういう加工をしましょう」と話し合ってやったみたいです