アトリエ建築家の設計による「等身大でかっこいい家」│コンセプトハウス ルームツアー(前編)

主寝室と子ども部屋がつながる空間

初谷

玄関から入ってすぐ横に、子ども部屋ですね

大森さん

はい。なので先ほどお話ししたように、良い子に育てないとダメです(笑)

初谷

そうですね(笑)。部屋の中はすごく空間を広く感じますね

大森さん

そうなんですよ。子ども部屋から隣の主寝室の窓が見えて、そこから外が見えるようになっていて、窓の明かりをシェアしあっているんです。なので空間の広がりも同じです

子ども部屋から望む、主寝室の窓

初谷

ロフトは、もうちょっと天井に近いのかなと思っていました

大森さん

このロフトの使い方としてもちろん寝るのもありだし、お子さんが小学生とかになった時のプレイルームとしても使えるようになっています

初谷

子ども部屋の床面積が限られている分、ロフトをうまく使うということですね

大森さん

はい。これが3次元で部屋を考えるというものですね。面積が同じでも空間をうまく使うことで面積が倍になりますよね

立体的な広がりを感じさせる主寝室(写真提供:建房)

大森さん

ロフトを挟んで隣が主寝室になりますが、主寝室自体の面積って4畳半くらいの大きさなので、。そこにダブルベッドが鎮座するとちょっと圧迫感が出るので、ベッドを1段下げています

初谷

そうするだけでも相当空間の広さは感じますね。ここからもロフトの方に上がれるんですね。この間取りだと子どもの存在を常に感じることができそうです

大森さん

そうですね。今の親子関係って…一概にはもちろん言えないんですけれども、割と距離が近いのかなと。いいように言うとフレンドリーというか…

初谷

割と同等な関係性みたいな感じですか

大森さん

そうそう。僕たちの世代だったら「どうしても親から離れたくて、自分の部屋が欲しくて」っていう感じだったんですけど、今の子たちを見ていると、割と親と一緒にいる。ただ、一緒に居ながらも、ある程度自立もさせないといけないので、良い距離感っていうのが、1つのテーマになっています

初谷

なるほど。ベッドの横のロフトの下のスペースも使えるんですね

使い勝手のよい、ロフト下のスペース

大森さん

はい。お子さんが小さいときは布団を敷いて寝かせたりもできるようになっています

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家事動線が最短になるファミリークローク

螺旋階段のある土間とつながる洗面室とファミリークローク

大森さん

玄関の先、土間の奥はファミリークロークになります

初谷

ファミリークローク。あまり聞きなれないのですが、どのようなスペースですか?

大森さん

例えば、帰宅後に1階の洗面台で手洗いをして、このファミリークロークで着替えてから2階に上がる。もしくはご主人とかの場合、お風呂に入ってから上がるというパターンもあると思います

初谷

なるほど、ここですべて完結できるんですね。これだけコンパクトにまとまっていると、どのようなメリットがありますか?

大森さん

俗に言う「家事動線が短い」です。僕から言ったら最短ですね。まず洗濯物を干すのに2階に上がったりするのは高低差もありますが、これなら洗濯が終わったらすぐこの場で干すことができます。物干し竿も天井に備えていますし

昇降型の物干し竿は天井にしまう事ができる

初谷

へえ。これは便利そうですね

大森さん

物干し竿に干したまま、竿を天井側に上げることができるんですよ。そうすれば、干している下を通ることもできるじゃないですか

初谷

部屋干ししてる時って、かき分けながら移動したりしないといけないイメージでした

ファミリークロークに設置された棚

大森さん

そうなんですよ、その問題が解消できます。乾いたら棚にしまって、あとはお子さんたちに「配って回らないから自分たちで取りに来なさい」と。だから、これがいわゆる奥様の家事の軽減プラス子どもの自立を促すことにつながります

初谷

奥様もすごく楽な感じがします。すごくいいアイデアですね

大森さん

そうですね。気持ちにもね、余裕が生まれるのかなと思います

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