エアコンはその家の性能によって大きさが変わる
もりちゃん
建ててみて、「もう少しこうしておけば良かった」とか「こうすれば良かった」とかありますか? 今聞くと便利そうでほとんどないような気もするんですけど(笑)
Hさん
そうですね(笑)
近藤さん
僕の前で言いにくいかもしれない(笑)
もりちゃん
そうですね、確かに(笑)
近藤さん
全然大丈夫ですよ(笑)
Hさん
ん〜、そうですねぇ
近藤さん
ちょっと費用がかかっているので。費用がかかっちゃったっていうのはありますね?
Hさん
あ、それはありましたね
もりちゃん
一番気になるところですよね(笑)
Hさん
外構ですかね。資金計画を考えてちょっと削ったところはあるので、そこをもっとできたら良いなっていうのですね。家自体に関してはないですね
もりちゃん
資金計画とかお金のことが出たので、近藤社長にお聞きしたいのですが。もちろん安い家ではないっていうのは聞いていたんですけども、ちょっと平均的な坪単価的なものを、もしよろしければ教えていただきたいのですが
近藤さん
坪単価ってみなさん言われますけど、要は坪単価と家の大きさって全然違いまして。小さい家だと坪単価は高いですし、大きい家は坪単価が安くなります
もりちゃん
たとえば35坪くらいだと…
近藤さん
35坪くらいだとやっぱり70万以上はかかります。最低70くらいです。でも結局は家の価格ってどこからどこまで入っているかっていうとバラバラですし、会社に決まりはないんですね。我々の場合はやっぱり暮らしにすごいコミットしているので、当然照明器具は全部ありますし、カーテンも全部ありますし、エアコンも全部あります。それでその本体価格って言ってます
えり
エアコンは何台の計算で入るんですか?
近藤さん
エアコンは1LDKで1台入ります。エアコンって何畳・何畳ってみなさん選んでますけど、実は違うんですよ
もりちゃん
そうなんですね。結構1階には12畳くらいを入れてますとか結構ありますけど
近藤さん
その家の性能によって大きさは変わります。だから性能が悪い家だったらエアコンは大きくなるし。今カタログに書いてるやつっていうのは要は断熱がないような家の場合のエアコンなので、だからあのままつける必要は全くなくて。我々はちゃんと容量計算っていうのをキチンとするんです。それで決めた能力のエアコンを付けているんです
もりちゃん
ちなみにここに付いているエアコンって一般的に何畳っていうものですか?
近藤さん
これは14畳だと思います。大体14畳あれば1軒は冷えます、我々の家だと。だからそう考えると、どこからどこまで入っているかっていうのもありますし、大事なエアコンの大きさとか、日射を入れたり入れなかったりする窓の付属材のカーテンとか、あと省エネに関係している照明器具っていうのを素人さんに選んでもらわないほうがよいと思います
えり
デザインがどうのこうのじゃなくて、ワット数とか全部ですか?
近藤さん
はい。そこはね、やっぱりプロがちゃんと提案するところなんですよ。そういうところを除いて「うちの家は安いです」って言っているところはゴマンといますから。実は照明の数とかは大事なところなんですよね。みなさん照明はワットって言いますけど、ワットっていうのは明かりじゃないんです(笑)
もりちゃん
そうなんですね(笑)
近藤さん
ワットっていうのは消費電力なんですよ。エアコンにもワットってあるじゃないですか。エアコンの方は「発生熱量」。電気のワットっていうのは「消費電力」。だから明るさっていうのはまた別の話なんですよ
Hさん
LEDのルーメン(lm)とか
近藤さん
そうです、ルーメン。詳しいですね(笑)
もりちゃん
すごいですね(笑)。勉強されたんですか?
Hさん
自分で色々見たりとか、はい(笑)
近藤さん
一緒に家づくりをしていくとやっぱり知識も入っていきますからね
えり
教えてあげられますよね、いろんな方に(笑)
もりちゃん
本当(笑)
床暖房がいらない家とは
近藤さん
今は電気の照明ってLEDじゃないですか。昔は60ワットとか消費していたものが、今7ワットとか8ワットの消費量しかないんですよ。だからLEDっていうのはものすごいエネルギーが少なくなっています。あとは配灯と明るさ(ルーメン)っていうのがポイントなんですよ
もりちゃん
照明の光が入る量によって変わるなんて初めて聞きました
近藤さん
だから基本は昼間つけなくて良いんですからね
もりちゃん
今は撮影のために付けてくださってるんですね
近藤さん
でもやっぱり明るさが不足している家は昼間でも照明つけますからね。それだと省エネにならないですからね。廊下とかが暗いと電気つけるじゃないですか。だから電気をつけなくても良いようにガラスを入れたりしているんです
もりちゃん
明かりが入るようにですね?
近藤さん
はい。どうしても窓がない空間っていうのは家の中にできますから、そういう箇所も昼間でも明るいように設計してあげれば、電気をつけなくても良い。それが50〜60年続くわけですから省エネになります。その一工夫ですよね
もりちゃん
なるほどー
近藤さん
何でもかんでも電気つければ良いとか、エアコンつければ良いとか、床暖房つければ良いとかそういうわけではないと思っています
もりちゃん
近藤さんが建てられるお家は床暖房はやっぱりつけないんですか?
近藤さん
はい。床暖房はつけないんですよ
もりちゃん
もともとがないっていうことですか?
近藤さん
もともと考えがないんです
もりちゃん
すごいですね!
近藤さん
床暖房が50年も60年も続くのかっていったら、続かないと思っていますので
もりちゃん
そうですね。壊れた時にどうなるんですかって聞いたら…
近藤さん
どうにもならないです(笑)
もりちゃん
そう言われたので(笑)
近藤さん
確かに快適かそうじゃないかって聞かれたら快適だとは思います。でも、それは快適さをお金で買っているので。太陽ってお金かからないですよね、一生涯タダです。そっちの方が良いじゃないですか?という考え方なんです
えり
今エアコンついてないですもんね、ぜんぜん暖かい
もりちゃん
あと、敷地的に70万以上かかると聞いて、やっぱり高いなという印象はあるんですけど、やっぱり長い年月が過ぎていって、他の会社だと10年、15年で「ここを直してください」ということで、メンテナンスにお金がかかるというのが言われているんですけど、そういう面では近藤さんの建物っていうのは、そういうもののコストがかからないようにお作りになっているのかどうかを聞きたいんですけど
近藤さん
標準は60年スパンで考えているんですね。60年持つようにまず作ろうというのが基本的な考え方です。30歳だったら90歳ですよね。今人生100年って言われていますから、どんどん長くなるかもしれないじゃないですか。この60年間をノンメンテナンスで作ろうと思えばできます。できますけど、最初にものすごいお金がかかるんですよ。でもそれって若い時に建てるのは大変じゃないですか。だから我々はその60年間のスパンの中で半分の1回だけメンテナンスするようにしようという考え方で材料を選んでます
もりちゃん
そういう選び方なんですね
近藤さん
だから30年間はとりあえずメンテナンスはいらないです。まあ小さなメンテナンスはいりますけど、大きなメンテナンスはいらないです。外壁とか屋根とかはいらないですよ。そういう考え方です
もりちゃん
屋根は瓦ですか?
近藤さん
瓦です。あとは資材のメンテナンスっていうのは実は施工方法とか施工技術によっても結構違うんですよ。だからなんでもちゃんとやればちゃんと持つんですよ
もりちゃん
素人から見るとちゃんとしてくれているんだろうなっていう風にしか思えないんですけど、そうじゃない、差はあるということなんですか?
近藤さん
差はあります。めちゃくちゃあります。例えばよくない断熱材を代弁してグラスウールっていう断熱材。グラスウールは良くないって聞いたこと、ありますよね?
もりちゃん
あります
近藤さん
実はグラスウールは悪くないんですよ。グラスウールを施工する大工さんや職人さんの腕がよくない場合にうまく機能しないんです。だから今市販で出ている材料の善し悪しっていうのはほとんどないです。使っている会社の技術知識のレベルの差で、いろいろと問題になったりしているんだと思います
もりちゃん
ちなみに、ここは断熱は何になるんですか?
近藤さん
ウレタンを使っているんです。しかも工場生産の発泡ウレタンです。現場で作るウレタンは使うべきではないと思っています
もりちゃん
え?…その違いは何なんですか?
後編では、さらに断熱材について深掘りします。そして気密測定の重要さや、気になる耐震についてなどなど…目からウロコの話しが続きます! >> 後編はこちら
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HOUSE DATAハウジングデータ
延床面積 | 124.20㎡(37.57坪) |
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工法 | 木造軸組剛床工法、木造軸組パネル工法、高気密高断熱高耐震工法、制震工法 |
家族構成 | ご夫婦 |
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竣工年月 | 2019年7月 |