メンテナンスのからくり
もりちゃん
30年間のメンテナンス…まぁ小さい修理とかは入るということですが
近藤さん
はい。壁紙の修理とかは当然ありますので
もりちゃん
中の、ということですかね
近藤さん
はい。お金がかかるところ
もりちゃん
外の、皆さんがよく外壁のメンテナンスはすごい足場を組むのにお金がかかるとか言われる
近藤さん
かかりますね
もりちゃん
そういうところは30年間お金がかからないということで良いんですかね
近藤さん
はい。ただし、さっきお伝えしたようなものを最初に選んで使用すれば大丈夫です
えり
10年に1回ってよく言われるじゃないですか。なんで30年持つんですか?
近藤さん
外壁もいろんな種類があって、30年間っていうのは光触媒、酸化チタンっていうのを外壁に使っているもの。あと外壁って継ぎ目があるわけですけど継ぎ目にもそういうものを使う。そうすると30年間ノンメンテナンスでいけます
もりちゃん
よく他社さんである、10年ごとに有償で点検をして、もし直したらまた10年続くとかいうそういう保証と一緒なんですかね
近藤さん
保証とランニングコストというのはまた別のモノなんです。それは単純に瑕疵保険のことですので。某社さんなんかはありますけどね、あれは有償です。だから10年間の間に200万貯めてください。10年後に200万で家を直します。そうしたらもう10年つけます。また10年の間に200万を貯めてください。また10年後に200万で家を直します。もう10年つけますというのが60年続いているわけです
もりちゃん
それをしないと受けれない保証ということなんですよね
近藤さん
そういうことです。だから60年保証は皆さん良いなと思われるようですが、よく調べておいた方がよいと思います
もりちゃん
お金を貯めておかないといけないということですもんね
えり
無料じゃないんだ。保証って言ったら無料のイメージ…
もりちゃん
それだけ自信があるんだなって思っちゃうイメージでした…
第一種換気とダクティング
もりちゃん
高気密にするために、さきほど言われたように断熱が違うと思うんですけど、他にも何か施工で違ってくるんですか?
近藤さん
高気密にするということは、家の隙間を塞ぐということですよね。それを断熱材で塞ぐのか、ビニール貼って塞ぐのか。その材料の違いだけですので、別にグラスウールでも高気密できるんです。グラスウールでもちゃんと気密測定している会社もあります。そういうところはすごく信頼が高いはずです
もりちゃん
高気密にするためにはウレタンを使っているところばっかりなのかなって
近藤さん
全然そんなことないです。岡山でも数社いらっしゃいますよ
もりちゃん
でも数社なんですね
近藤さん
10社もいないでしょうね。そういうところが本当に断熱の施工技術は高いです
もりちゃん
そこはどこかとか聞いても大丈夫ですか?
近藤さん
個人の方ですね。年間1、2棟とか、すごい時間をかけて作るところとか、そういうところが多いですね
もりちゃん
気密測定しているっていうところは気密性が良い家なんですか?
近藤さん
数字はわからないですが、気密住宅っていうのも定義がないんですよね。一般的には「1」っていう数字なんですけど。しきい値が1を切れば気密住宅ってみんな謳ってますけど、我々はしきい値が1以下の0.3未満なんですよ、社内基準が。
この0.3と1の差は知っていますので、だから「1を切れば高気密」っていうのはちょっと違うなと思っています。だから我々は0.3未満なんです
もりちゃん
そうなんですね
近藤さん
気密が高ければ高いほど今度は換気が難しくなってきます、換気設計です。だから気密住宅には第三種換気ってよくないんです。第一種になります。我々は0.3切ってくるので第三種は使えないんですよね。第三種を使うと家の中がどうなるかっていうと、負圧になるんですよね。第三種って吐き出す方の機械なので。機械で吐き出すじゃないですか。そうすると吐き出す方が多いですよね、吸い込むより。機械で吐き出すから
もりちゃん
はい
近藤さん
ということは家の中は負圧になりますよね。マイナスになります。負圧っていうのは要は気圧が低くなるっていうことです。気圧が低くなるっていうのはいわゆる低気圧ですよ。例えば女性の方で天気が悪くなったら頭痛がとか、首が痛くてとかなる方がいらっしゃるじゃないですか
もりちゃん
はい
近藤さん
同じように、高気密で第三種換気をやっていると頭が痛くなる場合があるんです
えり
第一種だとダクトのところにカビがくるんじゃないかとかよくありますけど、そういうことはどうなんでしょうか
近藤さん
基本、断熱区画をしている中にダクトがあるんですよ。だから室内と同じ環境になっているわけだから、さほどそんなに結露しない。断熱の外にあると結露します。当然外気と直接接していますから。だから基本みなさんが思われているほどダクトの中は汚れてないですし、基本的に商業施設もジムも、住宅以外は全部ダクティングなんですよ、空調って
えり
そうなんですね? 知りませんでした
近藤さん
ただ吐き出す方は、家の中の生活の埃とかワタゴミとかが吸い込まれて出て行くので、出て行く方にはフィルターがついていないので汚れやすいのは汚れやすいです。でも出て行く方なので。そんなに気にしなくても良い。戻ってくることもないし。あと基本的に連続運転しているので、逆流はないと。入ってくる方だけはきちんとフィルターがついてたりとかしているので、掃除が大変ですけどね
もりちゃん
掃除は1ヶ月に1回くらいなんですか?
近藤さん
2ヶ月くらいで。場所によります。多分この辺だったら虫が結構ね。山が近いところなので
もりちゃん
生活環境にもよるんですね
近藤さん
道路が近いと真っ黒になるんですよ
もりちゃん
排気ガスがありますもんね。第一種だと電気代とかそういうのはどうなんですか
近藤さん
電気代は若干かかるかもしれない。第一種換気っていうのは熱交換しているので、要はダイレクトの外気は中に入ってこないから空調代は少なくなりますよね。今ここにきた時に外は3℃だったんですよ。だから第三種だったら3℃が入ってきているんですよ。でも第一種で熱交換すると、大体20℃に近くなって入ってきます
もりちゃん
そんなに暖かくなって入ってくるんですね
近藤さん
高気密だったら場所を設計したらその通りに空気が動くんですよ。気密がなかったら隙間風が吹いているので、いくら計画しても計画通りにならないんです
もりちゃん
へぇー!
近藤さん
まぁ、でも中には生理的にダクトが嫌だっていう方もいますので
もりちゃん
ダクトレスっていうのがあるって聞いたんですけど
近藤さん
ダクトレスは効かないと思います。あくまでも机上の論理で計算するとダクトレスは効くんですけど、家の中にはモノがいっぱいあるじゃないですか。なかなかその通りに動かないんですよ。我々はダクトの方が良いと考えています。何も物を置かない空間だったらダクトレスもOKですけどね。多分ダクトレスがもうちょっと普及してくると、色々症例というか事例が出てくるとは思いますけどね。二酸化炭素を測っちゃえば良いので。ppmっていうやつ。機械持ってきて置いておけばすぐわかりますから
もりちゃん
1回それを測っちゃえば良いんですか?
近藤さん
ちゃんと換気できてるかどうかは、機械で測ればすぐにわかります。証明はすぐできるんですよ、実はね。でもやらないっていうのはうまくできていないっていうのもあるかもしれないです。あまり出てきてないですからね、事例がね
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