【なんば建築工房】和のもつ奥深さ、木のやさしさを15年の経年変化で体感する「家族が集う家」 | 前編

収納力抜群の土間と和へのこだわり

ささみー

お邪魔します。わーすごい!入ってすぐ畳なんですね

正田さん

今、開けっ放しにしてるんですけど、土間と畳がつながるような設計になってます。あまりお客さんから見えないほうがいいときは閉めたりと、いろいろ変えれるようになっています。あと玄関の隣が土間収納です

ささみー

なんか最近よくありますよね。

めっちゃ気になりました。収納力、すごいですね!

正田さん

玄関は結構すっきりとした感じにしてるんですけど。下駄箱があんまりないので、ここにいっぱい物が置けるようにしました。あとは壁つけてのれんをすれば隠れるので

ささみー

そうですよね。玄関ごちゃごちゃしてたら嫌ですもんね

正田さん

意外と傘があったりとか、園芸道具があったりとか、ゴルフバッグがあったりとかね

ささみー

アウトドア用品も一緒みたいな感じですか?

正田さん

そうそう。木工道具とか。ちなみにポストもあるんで外に出なくてもOKです

ささみー

便利ですねー。こういうのほしいな

正田さん

玄関は4畳半しかなくて、それを半分に区切ってる感じです。あんまり狭く見えないように、上の空間で部屋がつながるような形にしています

ささみー

そうですね。上まで壁があったらきっと圧迫感が結構ありそうですね

正田さん

あと明るさとかね、やっぱり和のもの、和のお家ということで、正面は土なんですよ。土の中塗りって言いまして、土壁って分かりますかね?

ささみー

分かります。中に組んでるんですよね

正田さん

竹を組んで、土を表から塗って裏から塗って、大直しってあるんですけど、大きく直して、そのあとに中塗りっていう工程があって、最後仕上げにもう1回この上に仕上げをするんですけど。中塗りっていうのをきれいに塗っただけの感じです

ささみー

何かいいところあるんですか?仕上げをしない理由とか

正田さん

これは、このままの土を見せたいっていうのと、最近塗り壁とかでも既製品が結構多いでしょう。メーカーさんの既製品で袋に入ってて混ぜるだけっていうのが、好きじゃないというかね

ささみー

あー、好みの問題(笑)

正田さん

そうなんですよ。製品よりかは本当の土を塗るっていう、そういうのが好きなんです。何がいいかって言うと、土を塗ったコテむらだとか、土の見え方っていうのは不規則なんで、上から照明当ててあげるといろんな表情が見えたりするとこです。これは塗ってみないと分からないんです

ささみー

塗ってみないと分からない…

正田さん

そう。塗ってみないと分からないんですよ。これはこれで味なんです。京都のほうとかの土壁だったら、鉄粉をポンポンとやってわざとサビを出したりなどしますね。
土間もヒビが入ったりとかもするんですけど、できるだけ本物でいこうっていうことで昔の古民家と同じように作りました

ささみー

すごいですね。これも味っていう

正田さん

味ですね。木製の建具も好みでね。今時だったら均一性とか断熱性とか考えて、サッシにすることもあるんですけどもね

ささみー

風が入ってきたりとか、気にならないよう作ってあるんですか?

正田さん

性能だけでとると、やっぱりメーカーさんのサッシのほうが隙間が少なくていい、っていうことになるかもしれませんが

ささみー

久しぶりにこういう玄関の扉を見たかもしれないです

正田さん

下のレールは、さっきの御影石の削ったやつとかね。ちょっと懐かしい感じでしょう?

ささみー

そうですね。おばあちゃんちみたいな感じ

正田さん

やっぱり本物がいいっていう方とかはね。玄関を木製にする方も結構おられるんですよ。ただ、湿気の多い梅雨時期とかで外が湿気てて中が乾燥してると、建具も曲がってくるんですよ。また季節が変わってきたら戻ったりとかして、ちょっと固くなってくるんです

ささみー

閉まりにくくなったりとか、動きにくくなったりとかですね

正田さん

木が生きてる証拠ですね

ささみー

全体的に木とか、本物そのものを生かしてつくってるっていう感じなんですね

正田さん

そのままって感じです

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